一個人の備忘録

メモのようなもの

上書き

時々通る道にあったひっそりとした古いアパートがいつの間にか潰されているのを見た。
住民の姿を見かけたことはなかったけど、たぶん年寄りが暮らしていたのだろう。
きっとそのアパートにも賑やかな時代もあっただろうし、泣いたり笑ったり喧嘩したり(ど根性ガエルか)色んなことがあって、色んな日々の営みが繰り広げられていたに違いない。
そんな場所もあっという間になくなってしまう。
そのうち新しい建物が建って、まるで何事もなかったかのように新しい営みが上書きされていく。

せめてもう少しだけそのアパートがあったことを記憶にとどめておこうと思った。